こんなことを言うと怒られそうな気もしますが・・・、
洋楽好きな人というのは、だいたいは日本の音楽をなんとなく「幼稚」に感じていて、「AKB」だの「何とか坂」だのというのをヒドく見下しているモノです。
僕自身も基本的に洋楽派なので、その気持ちはわかります。
ただ、ここ10年ほどで「音楽の聴き方というのは人それぞれなんだなあ」という考えに至りました。
第一、アイドルの歌が「上手では無い」だなんてヤボの言う事ですよ。
ファンはそんなことわかった上で応援しているのです。逆にあんまり上手過ぎたら「アイドル」ではなく「アーティスト」です。
曲やダンスだってワザとあんな感じなんです。
アイドルがヒップホップにのせてラップしてたらおかしいですよ・・・。
洋楽と邦楽の『違い』と『チョット意外な共通点』とは?
日本には「アイドル像」という、ひとつの文化が形成されているのです。一つのファーマットが出来上がっていて、それに当てはめるのが様式美なのです。
その枠に収まらないというアイドルも存在しますが、ある程度その像に近づけないと(またはアイドルっぽくしておかないと、)アイドルファンは理解できないでしょう。
彼らはアイドルのファンなのですから。
もちろんアイドルだけではありません。
日本にはアイドル以外にも音楽ジャンルはいくつもあり、それぞれに特徴があります。
しかし、音楽の聴き方については、ある日本独特の方法があるようです。
日本人の音楽の聴き方
日本人の音楽の聴き方で、ひとつの大きな特徴は、良くも悪くもカラオケ文化の影響が強いということです。
多くの日本人にとっての「音楽」は、最終的にカラオケで歌うための「素材」であり、結果、「歌って気持ちのいい曲」が流行る傾向にあるのです。
なので、Aメロ・Bメロ・サビのようにハッキリ区別があり、特にサビが気持ちよく歌え、また歌詞が共感できれば日本では良い曲なのです。
(これが洋楽派にとってはひどくつまらなかったりもしたりするのですが、それは後述・・・。)
演歌などはまさにその典型で、男が酒飲んで、女が注いで、漁師のお父ちゃんのことを歌う歌詞にドラマチックな「波の音」に壮大なイントロで始まり、Aメロ・Bメロ・サビと分かりやすい展開をしないと、演歌ファンはよろこびません。
演歌ファンはアーティストの歌を自分の「持ち歌」としてカラオケで披露します。
典型的カントリーソングとR&Bバラード
実はアメリカでそれによく似てるのが、カントリーミュージックです。
「これはカントリーですよ!」と教えんばかりのイントロで始まって、「カウボーイのお父ちゃんは偉かった」みたいなことを嫁に逃げられた男が酒を飲みながら語るといった内容の歌詞を、独特の鼻声で歌います。
これがもう雛形なのです。
やはり、カントリー好きのアメリカンはラジオでカントリーがかかると、一緒に歌います。
それはもう気持ちよさそうに。
実は、アメリカでFMラジオはジャンル別で局が別れていますのでカントリー好きな人はそのチャンネルばかり聞いています。
また、男性R&Bバラードグループにも雛形みたいなのがあります。
シンセサイザーなんかの「ピーヒャラ~」音から始まって、最初に低音の黒人男性が「ベイビーアイム ソーリー」と謝ります。
最終、高音担当が「ベイビー行かないで~!」とアドリブで好き勝手歌うのですが、このアドリブがあるため、ラジオで一緒に歌うとい う人は少数派です。
そして、実はこの「演歌」・「カントリー」・「R&Bバラード」には一つの共通点があるのです・・・!!!
意外な共通点
意外な共通点、それは・・・
えらく男性にとって都合の良い女性が出てくる
という点です。
登場人物の男性が、浮気しようが、飲んだくれようが、バクチで一文無しになろうが、耐え忍んで付いて来る『ケナゲな女性』が現れるのです。
コレは歌い手が男性であろうと女性であろうと変わりなく、必ず女性側が耐え忍ぶ役になります。
例えば有名な演歌の歌詞を思い出してみてください。
こちらの「浪速恋しぐれ」という有名な演歌曲では『芸の為なら女房も泣かす♪』という、もうどうかしているとしか思えない歌い出し。
八代亜紀さんの超ヒット演歌曲「舟歌」なんて、『酒』が出てきて、『スルメイカ』が出てきて、その次に『女は無口な人がいい』って、スルメの次ですよ?しかも「しゃべるな!」って。
実は、カントリーもR&Bバラードもそんな感じで(スルメイカは出てきませんが・・・)、有名なカントリー歌手であるWillie Nelsonさんのヒットソング「Always On My Mind」の歌詞なんて・・・
「多分あなたを十分に愛することは出来なかったし、良い扱いもしてこなかったけど、いつもアナタは僕の心の中にいるよ・・・」
・・・だって。
これは・・・ヒドイ男ですね。
しかも、「演歌」・「カントリー」・「R&Bバラード」のファンは男性だけではありません。女性歌手も同じように「耐え忍ぶ女性」を歌いますし、女性ファンもそれを聴くのです。
コレって一体何なんでしょうね・・・。
欧米の音楽の聴き方
先ほども少し触れましたが、欧米の音楽ファンは必ずしも一緒に歌うことを望んではいません。
では、彼らは音楽に何を求めているのかといいますと・・・
ノリです。
私達が思っている以上に欧米はダンス文化なのです。
踊るため、もしくはリズムにノルために音楽を聴くのです。
なので、あまり一曲の中で「Aメロ、Bメロそして盛り上がり部分!」とかがあると、非常に踊りにくいわけです。
なので、昔のロックミュージックやヒップホップも出来るだけ単調なほうがクールとされていたわけです。
そういえば、日本でも盆踊りに使われる「河内音頭」って盛り上がる部分って無いでしょ?
もちろん曲がゆっくりしたラブバラードであっても男女が手をつないで踊ったりするので、リズムは必ず必要となります。
リズムとか、グル―ヴとか、そういうノリが欧米人の音楽の聞き方であり、日本の音楽との違いだったりするのです。
洋楽の歌詞も楽しもう!
また、欧米の(特に英語の)歌は「ノリ」を大切にしますので、よく韻を踏みます。
「韻を踏む」というのは、日本では「ラップでよくやるやつでしょ?」と思われがちでしょうが、洋楽ではバラードでもします。
「韻を踏む」という意味がよくわからないという方は、例えば、インテルのコマーシャルを思い出すと良いでしょう。
インテル
入ってる
これは「てる」で語尾をあわせていますが、実は英語のコマーシャルでは、
Intel インテル
Inside インサイド
と、最初の「In」をあわせて韻を踏んでいます。
このような言葉遊びをして、文章に自然なリズムを作り出す方法です。
「こんな仕組みに気付くためには、なかなかの英語力が無ければ無理だろう??」
なんて思うかもしれませんが、実はそこまででもなく、現地アメリカでは子供だってやってることなのです。
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そして見事「ニック先生」に出会えれば、「レベル3」!!
このレベルで、中学卒業くらいの学習レベル、具体的にはTOEICで300~400点、英検3級ほどですヨ!
洋楽はカッコいい!!
あと、洋楽は単純にカッコイイですよ。
英語のリズムって日本語とは違うノリがあります。
別に歌詞の意味なんてわからなくても全然いいじゃないですか。日本語だって歌詞の聞き取れない歌はいっぱいありますよ。
作曲家が誰だかわからなくてもクラシックを聞いても良いですし、楽器ができなくたってジャズを聴いてもいいんです。
音楽の聴き方なんて人それぞれですから、それぞれで楽しみましょう!
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