最近コンビニなどへ行くと、特定保健用食品という商品が並んでいたりします。
「そんなに体にいいのなら、そればかり食べれば良いじゃないか」とか僕なんかは思ったりしてしまうのですが、やっぱりそう言うわけにもいかないようで、トクホ商品には必ず
「食生活は、主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを。」
といった文言がパッケージのどこかに書いてあるのです。知ってました?
普通の日本人なら「まあ、そうだろうね。主食は採らなきゃね。」と感じるでしょうが、実は外国人にはその文言の意味が恐らく通じません。
ココで皆様には衝撃の事実をお伝えしなければなりません・・・。
彼らには「主食」という観念が無いのです。
欧米に『主食』なんて無い?日本人にとっての『お米』とは?
例えば英語で、晩ご飯のメニューを「メイン(主)」と「サイド(副)」分けるとします。すると、
このとおり、お肉がメイン(主)でジャガイモがサイド(副)ですよね。
コレは日本人にとってもそうですし、外国人にとってもそうなんですが、これを和食のメニューに当てはめてみて、外国人の立場から見てみますと・・・、
焼き魚がメイン(主)でゴハンはサイドメニュー(副)となってしまいます。
だいたいのところ、彼らにとっては、動物タンパクが「メイン」で、でんぷん質が「付け合せ」といった感じでしょうか。
「じゃあパンは?」と思う方もおられるでしょうが、実は、欧米人は毎食毎食パンを食べたりしません。
イタリア人にとってのスパゲッティやパスタは、実はオードブル(前菜)であって決して『主食』などではないのです。
『よりどころ』の主食
これは価値観や概念の違いですから、説明してもわからない日本のかたは多くおられると思います。
だって『よりどころ』とする主食が無いわけですから。
実際アメリカに住んでいる、特にゲルマン系の方は『穀物』は『野菜』だと捉えている人が多くいます。(わりとマジメに。)
パンやパスタに加工してあれば違いが認識できるようですが、トウモロコシやゴハンのように形が残ってあるのを見ると、チョット考えて「・・・う~ん。・・・野菜?。」と答えるのです。(結構本気で。)
お茶碗てんこ盛りのゴハンは彼らにとって「ホットサラダ」です。
スシだって、彼らにとっては「最高にウマいサラダ」なのです。
イタリア、スペイン(フランスも?)等のラテン系の人達は、まだ彼らよりかはバランスの良い食事をしていますが、やはり主食という考えは持ち合わせておらず、我々日本人のように毎食必ず出てきて、それを食べないと『しっくり』来ないという食べ物は無さそうです。
では『主食』という考えが日本独自のモノなのかと言いますと、僕は欧米意外の事はわかりませんので、はっきりとは言えませんが、例えば、ニューギニアのタロイモやアマゾンのキャッサバのように本当にそれ以外に何も食べるモノが無いトコロでは本当に『主食』だろうとは思います。
ただ、日本はそういうわけでは無く、他にも色んな食べ物があるのですが、なぜか日本人はコメにこだわるのです。
日本人にとっての『コメ』
「外国には主食が無い」と言っているのは、我々日本人がコメに対する『畏敬の念』と同じくらい感情を注いでいる食物が、彼らには無いという事なのです。
そういうわけで、妻もよくゴハンを残します。
日本人の私たちはそれを見て、「どうしたの?お腹いっぱいなの?」と心配してしまいますが、彼女にとってゴハンは「付け合せ」程度の存在なので、無理に食べる必要が無いのです。
日本人にとって、ゴハンを残してゴミ箱へ入れるという行為は、ちょっとした軽犯罪くらいの罪悪感がありますが、彼らにはそうではないのです。
こういった感情を、どのようすればに彼らに説明できるかを考えてみたのですが、なかなかそれに匹敵する食材がありませんでした。
しかし、最近になってやっと「コレなら近いんじゃないか?」的なモノが見つかったのです。
それが牛乳。
ある夏の暑い日に、冷蔵庫から出したまま忘れてしまって悪くなった牛乳がありました。
妻は仕方なくシンクにそれを流したのですが、そのとき彼女の顔に現れた表情が、まさしく我々日本人が仕方なく悪くなったゴハンをゴミ箱に捨てる時の表情のソレだったのです。
「何見てんのヨ!」と彼女は不機嫌そうにしていたのですが、僕にとってはチョット嬉しいひと時でもあったのでした。
気持ちの表現
さあ、こういった微妙なニュアンスを英語で伝えようとしても、なかなか簡単ではありません。
「主食」という言葉の英訳さえ微妙なものですから。
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そして見事「ユカ先生」に出会えれば、「レベル6」!!
TOEICでは700点!英検2級ホドです。高校卒業上級のレベルです。これくらいあればまあまあ微妙な表現も出来るのではないでしょうか??
和食は贅沢
さて、もちろんいくら外国人だからと言って、毎回毎回動物タンパクを摂取するわけではなく、ベジタリアンだっています。
しかし、日本のように一人ひとりの前に数種類の小皿が置いてあるような食事の仕方はまずしません。
それは彼らにとっては「健康的」な食事というよりも「贅沢」な食事に見えることでしょう。
我々のこの贅沢な食文化は、ほかの国には見られないくらい特徴的なものなのです。
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